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カテゴリー: 巻頭言(他)

数え年と満年齢

 この四月一日で七十七歳になる。りっぱな後期高齢者である。が、生後一年(昭和22年)の時に風邪から肺炎そして膿胸になり、医師からは余命一週間と宣告を受けた。その一言で、一夜にして父の髪の毛が総自になった。ただ、ペニシリン […]

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目指すべき方向

 第62回璞社書展は年始早々、無事に終えることが出来た。企画運営をしてくれた係の人はもちろん会員の皆に感謝したい。また会場にお越し下さった皆さんには心からお礼申し上げます。璞社書展のみならず年末から年始にかけては各社中の […]

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開館20年

 小坂奇石作品の最大の収蔵数を誇る徳島県立文学書道館が昨年10月に開館20年を迎えた。誠に目出度いことである。全国初の文学館と書道美術館の複合施設として2002年(平成14年)10月に開館した。  開館に至った経緯につい […]

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伝統と格式の継承

 書を志す我々にとって、文字について考えることを疎かにすることはできません。書道は文字とともに生まれたものです。 中国で作られた文字は朝鮮半島を経て日本に伝わってきました。漢字が伝来するまで、我が国には文字らしい文字はな […]

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扉か指か

 1970年・昭和45年・大阪万博。そして小生が小坂先生に入門した年。三枚めの後期高齢者用健康保険証を手にしながら過ぎ越した自分の人生で、この年が大きな転換点になったことは事実である。京阪電車の森小路駅近くの寺で大阪暮ら […]

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アドバイス

 光陰矢の如し。江口大象先生が逝去され、早いもので今年で三回忌を迎える。先生は常々、書とは面白いものだ、とおっしゃっていた。筆跡によって筆者の気質・能力・性格・心境・体質などが如実に表れることがその理由の一つに挙げられる […]

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老を考える(考も老部の漢字)

こどもの頃、大人の会話中「ロートル」なる単語が何となく年寄りの事らしいなと思いながら何語かな?と気になった。中国語を習い始め「老頭児」(ラオトウル)と知った。確かに白髪になったり無くなったりするからか。新しい黄色の健康保 […]

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見る目・感じ取る眼

人と出会った時に皆さんはどこを見ますか。私はまず全体、次に顔、足元、持ち物などです。ところが別れた後、その人の服装や持ち物など細部を問われてもあやふやで答えられないことが多くあります。第一印象として「カッコイイ」とか「キ […]

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徳島と成田山

去る2月から3月にかけて二つの展覧会を拝見した。一つは徳島県立文学書道館の「書道特別展 江口大象-おおらかな書の世界」展であり、もう一つは成田山書道美術館の「収蔵優品展 小坂奇石と江口大象」展である。 徳島は、江口先生や […]

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余白について

昨年の11号に『心の遊び場』と題した駄文を掲載していただいた。「部屋の中の広い空間。この何もないスペース、空間が家族にゆとりや温か味を感じさせる”心の遊び場″になっている」との家主の言葉を紹介した。書で「何も […]

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